スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

There has been an accident。

【There has been an accident】=【そう、これは事故だったんだ―――】




唸りを上げて弧を描く風、ひっそりと、しかし叩きつける雨が降っている。
その日、オレこと跳水未菜は、女の子を押し倒していた。











そう書くのは、間違ってはいないが、フェアではない。
まずは、彼が置かれている身から説明することにしようじゃないか。


最近のオレは、どう頑張っても、何らかのイベントに巻き込まれてしまうらしい。
土手に落ちるなんてのは初めてのことだし、そういうマンガ的展開というのはそうはないじゃん?
なのにもかかわらず、だ。今日はこの有様。


子猫を徹夜で世話をして、午前10時。
そろそろ昼ご飯の準備でも始めよう、ということで、
今日の昼ご飯は、オレと彼女さんが作る予定だったので、
珍しく、オレの家にある料理の本を基に作ってみよう、となった。
で、傘を差しつつ、本とかいっぱい溜まっている、物置みたいなところに。

この物置というのは、今年から就職した姉貴が、
去年まで大学生活で使っていて、オレが使わなかったレンジ置きや、
洋服をいれる小さなタンス?みたいなものなどが散乱していて、
オレの家の住人は、片付けようともしない魔の部屋なのである。


料理の本なんて使わないから、タンスの上に置いてある。
それをオレが不安定に積み上げられている物の近くで、
しかも、それらをオレとタンスの間に挟みながら、
背伸びをして本を取ろうとしたらどうなるだろうか、
恐らく、予想はその時点でつけるべきだったに違いない。

まぁ、結果は冒頭のとおりになって…。
荷物は崩れ、オレのケツやら肩やら背中に重い荷物が直撃したワケで…。
や、たぶん、腎臓には影響ないと思うけど…。あとでずしずし来ただけで。

オレの下には、彼女さんが仰向けに倒れている。

一昨日の土手から落ちる事件で、
オレの太ももと左腕は負傷している。
ついでに言うと、太ももは腫れあがり、ぶっちゃけ、立ち上がるのにも少し力が必要な体。
そんな状態でマトモに動けるわけがない。
や、普通に重さもハンパじゃないけど。
この状態で起き上がるためには、二の腕と二の足の力が総動員で必要なのだが、
そのうちの二本が使い物にならないとすれば、自ずと辿る道が決まってくる。


圧死………ぬおおおおおおおおおおおおおおおおおおお。


「ケガはない?」
「う、うん…。でも、どうしよう?」
「携帯持ってる?」
「家に置いてきちゃった…。きょーくんのは?」
「あるけど電池切れてる。…つーか、オレの上はどうなってる?」
「ええっと、レンジの物置が右から、その上に左から本棚が重なってる感じ、かなぁ。…あ、あとは、いまにも倒れそうな右の人形のタンスが…」
「ええ!?」


この人形のタンスは、姉貴がガキから持っていたもので、
重量はどう考えてもヤバい。

ぐ、ぐああ、想像以上にヤバい状況になっているらしい。


「動けるような隙間でもある?」
「ううん、動けないと思う…。だって、その、私の体、ほとんど、きょーくんに潰されてるし…」



…それなのである。
ブリッジの逆体勢みたいに、隙間を空けられるほどの体力はない。
というか、ここまで“体”が普通でいられたのは、
『体を沈み込ませてショックを吸収』したからであって…。
その、つまり、完全に密着している状態なのであって。

台風の影響か、曇っている空は、太陽の光を浴びせることを許さず、
どんよりとした空気を生み出し、また、部屋の中も薄暗い。
生死に関わる状況でさえ、ハメを外したくなる気持ちが…
お前らにも、わかるだろぉっ!!!!!!!!!!!!




実のところ、跳水未菜、男・18歳。
体よりも先に、理性が持ちそうにない。




「じゃあ、手で少しずつ、物をどけれるぶんだけやってみるね」
「あ、あぁ、うん」



そんなコトをまったくもって想定していないのか、
物をどかそうと手を伸ばす。



う、うぐぅ…。
上のものが届かないのか、身を乗り出そうとする彼女。



ちょ…し、した……を、動かす、な………あああああああああああああああああああああああああああああああああああ




…さて、近況をお知らせしよう。
オレは、最近、みんなが来ているせいで、
俗に言うと“溜まって”いるのである。

何が、というのはあまりにも酷な質問であり。
男性諸君は分かってもらえるはずである。





思うように取れなくて、じれったくなったのか。
彼女は、やってしまったのである。


「えいっ」


思いっきり上半身を起こすとなると、それに伴って下腹部も動く。
そう、例えるならば、アレ、だ。

ボクシングの、アレ。
天井から釣り下がっているパンチングボール。
それを、叩くような感じで。



(は、うぅぅあああああああああああああああああああ!!!!!!)



お、おおおおおおおおおおおおおおお…………!!!!!!

は、果てるぅぅぅ………ッッッ!!!!!!!!!!






己の仕事に集中しているあまり、
どれだけ際どい体勢になっていて、際どいコトをしているのか、
本人にまったく自覚はない。

柔らかい下腹部が、容赦なくオレのエクスカリバーを、刺激・挑発する。





も、燃え滾れ、オレのエクスカリバーあああああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!!




―――って、それはいかんぞ!!!

待て、待て待て待て!!!

考えろ、跳水未菜っ。今、どのような状況であるか、空気嫁!!!!

そんなえっちぃことを考えてる場合じゃないだろ!!!






だ、だがな、この状況は、如何せん、厳しいぞ!!!

理性を吹き飛ばすだけの破壊力を持つシチュエーションだ!!!

襲わない方がお前として、否、男として失礼だろ!!!

そこは、立派に尖った、この聖剣で“串刺し”にするべきだ!!!

若しくは“変形した”ワルサーP38で、中に“発砲”でもするのか!?!?

“全弾”を“発射”するのか!?!?






オレは、あとになって、自分の理性が欲望に打ち勝ったことに感動せざるを得ない。


というか、この状況、口唇、鼻梁の魅力が、
容赦なく襲い掛かってくる状況で、生きながらえるなど、
普通の男では無理だと思われる。


恐らく、そこいらの男連中ならば、
この状況をいくらかは楽しみ、
“ふくらみ”を堪能し、口付けの一つや二つ交わしてもおかしくない状況である。

それはすなわちバッドエンド。
為す術がなくスタッフロールを迎え、タイトルメニューが表示され、
絶句してゲームを切り、キーボードクラッシャーの如く、DVDを叩き割っているに違いない。




「ご、ごめん…。取れないみたい…」
「そ、そお、か…。ついでに、オレも謝っておく…」
「ええっと、なに?」
「理性では打ち勝っても、体の状態には打ち勝てなかった…」
「…えっと、それって」
「その…当たってるのは、勘弁してくれ…」


頬が朱色に染まる。
ゆでだこのようになって、巧く笑えないようだけれど、笑おうとして、
でも、やっぱり失敗して、ついでに、泣きそうだった。


「あうぅ、やっぱり、“この部分”に当たってるのって、やっぱり…」
「…あとで弁明はする。今は許せ」
「あ、あううぅぅ…」




うぎゃあああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!




この状況でさえ、この状態かあああああああああああ!!!!!!!!!!




どんだけ変態なんだ、オレは……っっっ!!!!!!!!!





気まずい…気まずいぞ、これは。




動けない状況でありながら、オレも彼女もこの“触れている”状況を耐えなければならないのである。




彼女からしてみれば「やめて」とも、ソレが分かっている以上、言えず。
オレからしてみても「静まる」とは、そんな簡単に結果がでるわけもなく。





ひ、酷すぎる…。これは、いくらなんでも…酷すぎる……。










そこから助けに来たのは、時間にして15分、オレらの想像時間にすれば30時間といったところだろうか。


わたしの救世主様、優羽である。


優羽が、あまりにも遅いし、ネコのコトもよくわからなかったし、
携帯に連絡しても二人とも連絡取れないし、
もしかしたら二人きりで“お楽しみ”してたかもしれなかったから、
少しは待ってたんだけど、きっと時間経ったから“それ”も終わってるだろうと思って来たら、
この状況だったらしい。



上から順に片付けてくれて、何とか助かった。いろんな意味で。



染み付いた貞操感覚ってのは、恐ろしいものがあるね。







忌まわしき部屋


片付け終わったあとの部屋。まだごちゃごちゃだけど。

二度と入ら―――や、もう一度くらいなら、入っても、いいかなぁ…。





ちなみに、結構、セリフは適当ですねー。状況の進み具合は本当だけど。
本当にこんなことを思っていたかは別として。


comment

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール
メールアドレス aria_0130☆yahoo.co.jp

跳水

Author:跳水
平凡な毎日…ではない気がする
フツーの大学生の物語。
性別:男。
趣味:ゲーム、読書。

読書
跳水未菜の最近読んだ本
最近の記事
月別アーカイブ
カテゴリー
応援中
ガストゲームズサポーターズリンク「マナケミア・アルトネリコ2」公式サイトはこちらへ!
「はつゆきさくら」応援CHU!! 学☆王- THE ROYAL SEVEN STARS - 応援中!
リンク
QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。